介護職において重要なことは、身体介助をうまく行う技術だけではない。
介護では、サービス利用者に安心してもらうとともに、快適に過ごしてもらうことも重要となる。この二つが損なわれた介護を行っていては、利用者は自分らしく生活することができない。そして、利用者に安心と快適を感じてもらうためには、ホスピタリティマナーを徹底することが重要である。
ホスピタリティマナーとは、相手が思いやりや心からのおもてなしを感じることができるマナーのことだ。介護現場以外に、テーマパークやブライダル業界でも積極的に取り入れられている考えである。
ホスピタリティマナーにおいては、挨拶をしっかりとすることをはじめとして、丁寧でわかりやすい言葉遣い、相手に威圧感を与えない態度、相手に不安を与えない表情をすること、そして清潔感を感じる身だしなみが重要といえる。介護スタッフとしてスキルアップしたいならば、このホスピタリティマナーを身につけるとよいとされている。
これらは、介護現場において先輩スタッフから教えらえれることが多いが、継続して行うことは簡単ではない。ホスピタリティマナーを身につけたい場合には、ホスピタリティマナーの研修を受けるのも良い方法だ。介護施設が主体となって研修を行ったり、民間団体が実施することもある。
ホスピタリティマナーを身につけると、介護の質を一段上にあげることが可能だ。積極的にスキルアップしたい場合には、これらの研修に参加する支援制度がある施設に就職するとよい。